カウンセリングと一口で言っても、依って立つ理論や手法により様々なものがあり、どんな療法が良いか迷われるかもしれません。これについては、あなたと相性が良さそうと感じられるものを試されてみるのが良いと思います。

私は、以前は幼少期からの成育歴に着目し、人の無意識の領域を深く掘り下げていく精神分析的心理療法を取り入れていましたが、現在はこれに加え、主にAEDP™心理療法（加速化体験力動療法）やSE™（ソマティック・エクスペリエンシング🄬）を軸としたカウンセリングをおこなっています。

AEDP™心理療法は、ダイアナ・フォーシャ博士によって創始されました。愛着理論や感情理論をベースに、カウンセラーとの安心できる関係性の中で、深い真の感情を感じることで生じる癒しや変容体験を大切にしています。

感情と聞くと、瞬間瞬間で消えてなくなるもののように思われるかもしれませんが、過去の辛い経験や、「言いたかったけれど言えなかった」思いは、無意識に封じ込めていても、普段は意識していないような心の深い部分に残っていて、あなた自身や他者との関わり方にも影響してくることがあります。

とはいえ、これまで避けてきたつらく苦しい感情に「独りで」触れることはとても辛いことです。カウンセリングが自分の心の中を探求していく旅だとすると、カウンセラーと一緒に見ていくことで少しずつ自分の気持ちと向き合うことができるようになっていけるのではないかと思います。また、病理的な面というよりは、あなたの中に本来備わっている健康的な面や成長する力というものを大切にしているのも、この療法に信頼をおいている理由です。

SE™（ソマティック・エクスペリエンシング🄬）は、米国のPeter.Levine博士が考案した、身体感覚に重きを置き、身体と神経系の統合をベースにした安全で自然なトラウマ療法です。心と身体は深くつながっていることから、自分でも気付かないような心の問題が身体の不調につながっていることもあります。

私の行うカウンセリングでは、これらの療法を取り入れながら、常にあなたの心や身体が安心・安全と感じられることを一番大切にしています。発達心理学の観点から見ると、人は一生涯、成長や変化をとげていく存在です。そして、助けが必要な時に自分のニーズを知り、誰かの助けを借りられることは、依存ではなく人とつながる大切な「力」です。今、助けを必要としているあなたにサポートが届くことを願っています。